データサイエンティストAnchorBluesのブログ

とある民間企業で数学とコンピュータサイエンスをやっている研究員のブログです。

来シーズン、西部の牧田和久の成績はきっと悪くなる。

http://blog.livedoor.jp/nanjstu/archives/50263372.htmlblog.livedoor.jp

で、牧田和久WBC代表に選ばれたことを知った。 この選手、貴重なアンダースロー枠だから間違いなく必要ではあるが、 その実力は一体如何ほどなのであろうか?

->エクセルで簡単なセイバー・メトリクスをやってみた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A7%E7%94%B0%E5%92%8C%E4%B9%85

牧田和久 - Wikipedia

から牧田和久のこれまでの詳細成績のデータを獲得し、そのデータからBABIPとFIPを計算してみた。

その結果、以下の通りとなった。 f:id:AnchorBlues:20161220203547p:plain

なお、計算の際には、

BABIP=(被安打-被本塁打)/(打席数-四死球数-被本塁打数-奪三振数)

FIP=(被本塁打数×13+(四死球数-敬遠数)×3-奪三振数×2)/(イニング数)+3.12

という式を利用した。

2016年度シーズン、牧田和久防御率1.60という素晴らしい成績を残したが、一方で、被BABIPも0.213と、例年に比べるとかなり小さな値となった。 つまり、今シーズンの牧田和久防御率が良かったのは、「フェアゾーンに飛んだ打球が運良くヒットでなくアウトになった確率が高かった」、つまり「運が良かった」から、と言うことが出来る。

その証拠に、投手の成績から運の要素を取り除き、投手の実力を反映した指標である「FIP」の数字を見ていると、2016年シーズンの成績は3.44であり、この数字は牧田和久の通算のFIPの数字(3.53)と大きく変わらない。 2016年シーズンに牧田和久の実力が大きく向上したというわけではないのだ。

というわけで、来シーズン牧田和久の成績は悪化するという予想を立てたのだが、実際はどうだろうか。 何はともあれ、WBCにおける活躍にまず期待したい。